当院の設備・医療機器

VビームⅡ(シネロンキャンデラ社)

Vビームレーザーは血管の赤みに対するレーザーです。赤血球のヘモグロビンに反応し、赤みの原因となる血管を破壊します。当院は厚生労働省が認可している保険承認機器の米国シネロンキャンデラ社のVビームⅡというレーザー機器を使用しています。
色素レーザーであるVビームから発振される595nmのレーザー光が血液中のヘモグロビンに選択的に吸収されます。毛細血管が凝集した病変では、ヘモグロビンがレーザーの光エネルギーを吸収し、熱変換することで血管内壁が熱破壊されて血管を閉塞されます。Vビームはレーザーのパルス幅(照射時間)を0.45msecから40msecまで調整できるので、血管径に応じた照射時間を適宜設定することが可能です。またDCD(Dynamic Cooling Device)という冷却装置でレーザー照射直前に皮膚を冷却する機能があり皮膚をレーザーの熱ダメージから保護しています。J(ジュール)という出力を適宜病変の赤みの強さに合わせて調整し、医療用のゴーグルで目を保護し照射します。

対象となる症状

  • 赤あざ(単純性血管腫:生後すぐにある生まれつきの赤い平坦なあざ、乳児血管腫いちご状血管腫:生後数週間から出てくる盛り上がりを通常伴う赤いあざ)
  • 毛細血管拡張症(通常は肉眼的にみえる程度の血管)
  • ニキビ跡の赤み
  • ケロイド、肥厚性瘢痕など傷跡の赤み
  • 酒さなどの赤ら顔
  • 静脈湖(くちびるにできる赤~紫色の盛り上がったできもの)
  • 老人性血管腫(赤いほくろ)
  • 小鼻周囲の赤み

保険適応

  • 単純性血管腫
  • 乳児血管腫(いちご状血管腫)
  • 毛細血管拡張症(海面状血管腫のタイプの病的な毛細血管拡張症、血管が肉眼的に見えるもの)

小鼻周囲や後天的な毛細血管拡張は通常は保険適応になりませんが症状によります。診察時に判断しお伝えします。

保険適応外

  • ニキビ跡の赤み
  • 静脈湖
  • 酒さなどの赤ら顔
  • 尋常性疣贅
  • ケロイド、肥厚性瘢痕などの傷跡
  • 老人性血管腫(さくらんぼ血管腫)

合併症、起こりうる副作用

内出血(紫斑)

Vビームの治療自体が血管を壊しているため、特にあざや血管腫、静脈湖の治療の場合は、紫色の内出血は起こってしまいます。ニキビ跡や酒さなどの赤ら顔の治療の際には内出血にならないように出力などを調整できますが、同じ設定でも副作用の出方には個人差があります。施術後1~3週間ほどで通常自然に吸収されていきます。コンシーラーなどの化粧品でも隠れない場合もありますので内出血を希望しない方にはまずは低めの出力からあてることもできます。

腫れ(腫脹)

レーザー照射は冷却をするものの、照射自体に熱を伴うため、一時的にある程度は腫れがおこります。施術後数日~1週間以内に自然に消失します。照射当日はよく冷やすことも効果的です。施術後は院内で数分程度冷やしていただきます。

炎症後色素沈着、色素脱失

レーザー照射により生じる熱で施術後に炎症後色素沈着・色素脱失が起こることがありますが、通常数か月で消失します。

肥厚性瘢痕

まれにレーザー部位が赤く盛り上がる肥厚性瘢痕が起こりえます。赤みは時間とともに消えますが白い傷跡になってしまうと一生残ります。最初の施術から強く打ちすぎないことが予防策になります。

治療の流れ

Vビーム希望の方はあらかじめ問診票にVビーム希望と書いていただくとスムーズです。
当院はVビームをWeb予約できます。診察時に施術の適応かどうかは医師が判断します。

  1. 医師による診察、説明、同意書の取得
  2. 施術ベッドに移動し、施術前に病変部の写真撮影
  3. 眼の保護のため保護シールド(医療用メガネ)を装着
  4. 患部へレーザー照射
  5. 必要があれば軟膏処置、アフターケアの説明

Vビームの料金

初診料、再診料は別途かかります。保険適応(単純性血管腫、乳児血管腫、海綿状血管腫などの毛細血管拡張症)は東京都在住の方は高校卒業時(0~18歳)まで医療費無料ですので必ず医療証も持参してください。他県でも申請すれば医療費は還付されますので、医療証をお持ちの方は各市町村にお問い合わせください。

保険料金(税込)

10㎠まで8,140円(3割負担)、以後10㎠ごとに1,500円追加(3割負担)
最大 33,640円(3割負担)

自費治療(全て税込)
部位   料金(税込)
  11,000円
頬より下   22,000円
全顔   33,000円
静脈湖 1か所 13,200円
ニキビ跡の赤み 10shotsまで 11,000円
20shotsまで 17,600円
難治性イボ 1か所 9,900円
2か所目以降
(1か所)
5,500円
老人性血管腫
(赤いほくろ)
5か所まで 11,000円
1か所追加 2,200円
ケロイド・肥厚性瘢痕
・手術後の傷跡
2~4cm 22,000円
4cm~ 44,000円
下肢、体の
毛細血管拡張症
手のひらサイズ 33,000円

治療回数の目安

大きさや症状により個人差がありますが、以下目安です。効果実感のタイミングは個人差があり、お一人お一人異なります。またある程度時間が経過すると再発しやすい疾患もあります(小鼻周囲の血管拡張症など)。

赤ら顔、酒さ、
ニキビ跡の赤み
3~10回
毛細血管拡張症 1~5回
老人性血管腫(赤ほくろ)
・静脈湖
1~2回
赤あざ
(単純性血管腫、乳児血管腫)
3~10回
傷跡、ケロイド 3~10回
ウイルス性イボ(尋常性疣贅) 3~10回

ピコレーザー、ピコシュア(Cynosure Lutronic社)

当院のピコレーザーは米国FDAの認可を取得している米国サイノシュアールートロニック社の「ピコシュア(PicoSure)」という755nmの波長をもつレーザーを採用しました。世界初のアレキサンドライトピコ秒レーザーで、日本でも厚生労働省から薬事承認を受けている安全性、信頼性いずれも高いレーザー機器です。
ピコ秒(10のマイナス12乗)という非常に短いパルス幅でレーザーを打ち込むことにより、シミの原因であるメラニン色素を細かく分解します。他の機種よりも肌や血管に対するダメージを軽減してピンポイントに照射できるため、レーザー後の炎症後色素沈着(PIH)が起こりにくいという特徴があります。
ピコシュアはピコスポット、ピコトーニング、ピコフラクショナルという3つの照射方法があります。

ピコスポット(PicoSpot)とは

はっきりとした比較的濃く目立つシミに強く打つ照射方法です。少ない回数(多くは1回)の照射でシミを消したい時に行う方法です。1回の照射で効果を実感できることもありますが、濃いシミの場合は複数回治療が必要になることもあります。保険適応になっている疾患(青~褐色~黒アザ)には通常複数回の治療が必要になります。
ピコレーザーは従来のQスイッチレーザーに比較して非常に短い時間で照射するため、熱エネルギーではなく衝撃波でメラニン色素を細かく粉砕します。熱作用によるダメージがほとんどないため、シミ治療の際には「炎症後色素沈着」といわれる「戻りシミ」も起こりにくいことが特徴です。また施術後のテープ保護も必要ありません。シミははがれるまで通常7~10日前後かかります。

保険適応(ピコスポット)

  • 太田母斑(黒~褐色~青アザ)
  • 異所性蒙古斑(青アザ)
  • 外傷性刺青(外傷による異物による青アザ)
  • ADM(後天性真皮メラノーシス)

保険適応外(ピコシュア)

  • しみ(加齢による老人性色素班)
  • くちびるのシミ
  • そばかす(雀卵斑:小児期からある褐色のパラパラとしたシミ)
  • くすみ・肝斑
  • 脂漏性角化症(加齢によるイボ)
  • 扁平母斑(カフェオレ斑、茶アザ)
  • 炎症後色素沈着(傷跡などの茶~黒にみえるもの)
  • タトゥー、アートメイクの除去

ピコスポットのダウンタイム(副作用)

腫れ、赤み、ひりつき

施術後は通常当日~1日ほどでおさまります。ひりひりする際には冷やしてもらってよいです。

かさぶた(痂皮)

数日後には通常かさぶたが形成され、約10日後に自然に剥がれ落ちるのを待ちます。擦ったり無理に取ったりはしないようにしてください。

メイクは当日から可能ですが、赤みや痛みなどの症状があれば、控えた方が良いです。日焼け止めは当日から紫外線対策として行ってください。シャワーや入浴、保湿は当日から可能です。照射部をこすらないようにしましょう。

照射当日はメイクをしないで来院されると照射までの案内がスムーズです(メイクをしている場合はメイクふき取りシートやクレンジングなどで患部のメイクを落としてもらいます)。

ピコレーザーの注意点
治療が行えない方

妊娠・授乳中、光線過敏症、光アレルギー、光で誘発されるてんかん発作の既往、ケロイド体質、過去に金製剤の服用またはリフトを受けた方、日焼けをしている・日焼け予定の方、照射部に湿疹や炎症がある方、悪性と思われる色素病変のある方、抗凝固剤の内服中

ボトックス治療との併用はレーザーが先の場合は間隔をあける必要がありませんが、ボトックス治療を先に行った場合は2週間あけてください。イソトレチノイン内服との併用中は肌に状態により治療は可能です。治療前後1か月は日焼けを避け、外出時にはSPF30以上の日焼け止めを使用してください。
しみができる方はしみが再発しやすいという特徴があります。再発予防のために、紫外線防御の徹底、こする刺激を避ける、トレチノインやハイドロキノンなどの自費薬の外用の使用、定期的なピコトーニングやケミカルピーリングなどをお勧めします。

ピコトーニングとは

くすみ、薄いシミ、肝斑などに対して回数をかけて治療していくピコスポットより出力を抑えた低出力の治療です。2~4週間に1回を10回程度の回数が必要になります。
またシミが出来やすい方のピコスポット後のアフターメンテナンスとしての治療としても向いています。マイルドに美白を目指す治療になります。肌のはりやキメを改善し、毛穴縮小効果もあり、ピコスポットと比べてほとんどダウンタイムがありません。
10分ほどの短時間で治療が可能ですので、治療中はちくちくとした痛みを感じるくらいで、麻酔はいりません。また一部の濃いシミをピコスポット、その他のくすみにはピコトーニングという施術や、ピコトーニングとピコフラクショナルとの同日施術も可能ですので、おすすめです。

ピコトーニングの生活上の留意点

洗顔やシャワー、入浴、メイク、運動なども当日から可能です。日常生活の制限はありません。

ピコトーニングの施術の副作用・ダウンタイム
かさぶた(痂皮)
まれにごく浅いところのそばかすやしみが薄いかさぶたになることがありますが、1週間ほどで綺麗になります。
赤み・腫れ
一時的にレーザー後に起こることがありますが、施術後1~5時間程度で自然に消失します。
肝斑の悪化
一時的に肝斑の悪化が見られることがありますが、2か月程度で元に戻ります。
色素脱失(白抜け)
必要以上の回数を重ねるとごくまれですが、色素脱失(白抜け)が起こることがあり、治療回数には注意が必要ですので治療前には必ずチェックします。

ピコフラクショナルとは

表皮内に小さな空砲を作ることにより、真皮内のコラーゲンやエラスチンの生成を促進し、繰り返しの照射により、毛穴の開き、浅めのニキビ痕、小じわ、張りの低下を改善するフラクショナル治療になります。4週間おきに3~5回程度をお勧めします。顔全体だけではなく、鼻だけなど気になる箇所のみの照射も可能です。皮膚表面へのダメージがないため、従来のCO2フラクショナルレーザーなどよりダウンタイム・痛みが軽減されているのがメリットです。通常施術前の麻酔は必要ありませんが、希望により麻酔にも対応しています(別途料金)。

ピコフラクショナルのリスク・ダウンタイム

施術時、直後の痛みや赤みは通常数時間後から改善します。腫れ、ほてり、ひりひり感など。
施術当日は日焼け止めは使用可能、翌日よりメイク可能。入浴も当日から可能です。

治療の流れ
  1. 医師の診察、カウンセリング
  2. 記録写真の撮影
  3. 目の保護のための医療用ゴーグルを装着
  4. 患部にレーザーを照射
  5. 必要であれば軟膏などの処置、アフターケアの説明

料金(全て税込)

ピコスポット 1cmまで 16,500円
ピコスポット全顔
(顔 打ち放題)
1回目 110,000円
2回目以降 99,000円
ピコトーニング
(全顔)
16,500円
ピコフラクショナル 鼻のみ 14,300円
両頬 27,500円
全顔 33,000円
  • 全顔打ち放題やピコフラクショナルで麻酔希望時は別途5,500円(税込)かかります。
  • ピコフラクショナルは肌の若返り効果(rejuvenation)もあるため全顔照射がお勧めです。
  • ピコシュアについて
    未承認医薬品等(異なる目的での使用)

    ピコシュアは医薬品医療機器等法において、太田母斑。異所性蒙古斑の治療について承認されていますが、その他の治療については国内では承認されていません。

    入手経路等

    米国サイノシュアールートロニック社より個人輸入しています。

    国内の承認機器の有無

    国内で同程度の効能・効果で承認されている国内承認医薬品薬剤はありません。

    諸外国における安全性などに係る情報

    米国FDAにて色素性病変(シミ・肝斑等)・しわ・ニキビ跡に関する承認を受けています。

ナローバンドUVB(ダブリン7、シネロンキャンデラ社)

従来の中波紫外線(ブロードバンドUVB)療法は波長が290~320nmと広かったのですが、narrow band UVBとは治療効果の高い波長域である311~313nmの波長により構成された紫外線療法です。
高い治療効果を発揮しながら、紫外線による副作用が最小限に抑えられているため、小児、妊娠中でも安心して治療を行うことができます。全身照射できるため、全身に病変があるアトピー性皮膚炎や乾癬、広範囲の白斑の方などが良い適応になります。照射の範囲が狭い場合はエキシマも当院にはありますので、そちらをご案内することもできます。週に1~2回を疾患によってですが、数回~場合によっては何十回と繰り返しますが通常は10回以内に効果実感があります。カーテンで区切ったスペースで立位のまま半身ずつ治療を受けられます。治療時間は1分30秒からスタートし、20~30秒ずつ長くなり、最大で8分30秒ですが、照射後の赤みや水疱、色素沈着などの副作用が起きない範囲で少しずつ照射の強さをあげていきます。
総合病院にも全身型UVBは中々完備しておりませんので、全身に外用のみでは治りづらい病変がある方、痒みが強い方には良い適応となります。また総合病院からの紹介も受けております。受診当日から適応のある方には案内可能です。

ナローバンドUVBの保険適応

アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、乾癬、類乾癬、掌蹠膿疱症、菌状息肉症、悪性リンパ腫、慢性苔癬状粃糠疹

どのような場合にナローバンド全身型UVBを使うの?
  • 全身にアトピー性皮膚炎、乾癬など広範囲に皮疹がある方
  • 全身に外用治療や内服治療では強い痒みがある方

エキシマ(エキシプレックス308、アブソルート社)

「エキシプレックス308」はコンパクトサイズが特徴の、ハンディタイプのターゲット型ナローバンドUVBといわれるエキシマライトです。紫外線の中でも皮膚治療に有効性が認められていて、人体に影響が少ない「中紫外線」という安全で有効な「光」を使った新しい治療方法です。中波紫外線の「免疫を弱める作用」や「皮膚に色を付ける作用」などを利用し、アトピー性皮膚炎や尋常性白斑、円形脱毛症などの皮膚疾患の治療に使用します。痛みがないので麻酔の必要もなく、照射時間も数秒から数十秒程度の短時間で治療が終わります。患部だけに安全にかつ効率的に照射することが可能なため、全身型と違い、病変部位のみを治療できるメリットがあります。従来の紫外線治療(PUVA、ナローバンドUVB)より少ない回数で改善効果を認めやすく、効果の持続も長いとされています。また従来の紫外線治療で改善しにくかった皮膚病変にも効果があることが確認されています。
効果を高めるためには週に1~2回を繰り返して照射する必要があります。皮疹にもですが、全身型UVB同様、痒みに大変効果が高いことがわかっています。

どのような時にエキシマを使うの?
  • アトピー性皮膚炎のかゆみが強い場合
  • アトピー性皮膚炎でステロイド外用でも抵抗性の湿疹がある場合(手のみ湿疹が治らない、など)
  • 円形脱毛症の外用のみで改善が乏しい場合
  • 尋常性白斑で外用のみで改善が乏しい場合
  • 掌蹠膿疱症で外用治療のみで、手足の病変が改善しない場合
  • 乾癬のステロイド外用のみでは治りづらい病変が残る場合(肘、膝、爪、手足、頭部など)
エキシマ、UVB(光線治療)の治療費は?
3割負担の方で約1020円、2割負担の方は約680円、1割負担の方で約340円です。
別途初診料や再診料がかかります。
エキシマ、UVBは予約はできますか?
予約不要で当日照射可能ですが、再診の方はweb予約も可能です。エキシマ、UVBの項目から予約をお取りください。
また予約が空いていない場合もいずれも当日施術可能ですが、UVBはお待ちになることもあります。エキシマは照射時間が短いため、UVBほどは待ちません。
UVB、エキシマ(光線療法)の副作用はありますか?
照射した部位に赤みや日焼け、ほてりのようなものを感じることがありますが数日以内に消えることがほどんとです。副作用は少ないとされますが、高出力となると一時的に照射部位の紅斑、水疱形成、炎症後色素沈着が見られる場合があります。個々人で赤みがでる強さが違うため、毎回診察時には前回副作用がなかったかを確認し少しずつ照射の強さをあげていきます。

UVB、エキシマの治療ができない方

光線過敏症の方、皮膚癌の既往がある方、免疫抑制療法を受けている方

エキシマの保険適応

  • アトピー性皮膚炎
  • 円形脱毛症
  • 掌蹠膿疱症
  • 尋常性乾癬、類乾癬
  • 尋常性白斑
  • 悪性リンパ腫、菌状息肉症
  • 慢性苔癬状粃糠疹

保険適応外

  • 結節性痒疹
  • 異汗性湿疹
  • 扁平苔癬

サージトロン(ラジオ波メス、エルマン社)

サージトロンは、ラジオ波(RF)と呼ばれる特殊な高周波を使い、イボやほくろ、脂漏性角化症などの皮膚の腫瘍を切除する医療機器です。「ラジオ波メス」とも呼ばれ、熱エネルギーで組織を切開、凝固、除去します。
熱損傷が少ないため、治癒期間が短く、メスとの切開と比べてダウンタイムが比較的短いのが特徴です。炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)で瘢痕が残りやすい体質の方もいます。その際にはラジオ波メスでの手術をお勧めします。手術方法としては局所麻酔を注射し使用します。ほくろの治療の際には深くまでラジオ波で削ると瘢痕になるリスクがあるため、メスやパンチなどの手術の場合とは違い、再発しやすいデメリットもありますが、瘢痕を出来るだけ残したくない場合は、ほくろが時間が経過して再発した時にもう一度治療するという方法も取れるため、ラジオ波メスからまずは治療を始めるのも選択肢にはなります。
治療後は赤みや腫れがあり、通常軟膏やガーゼ処置が1週間程度は必要です。

サージトロンでほくろやイボを取る場合は通常、自費治療になります。

ほくろ自費料金(税込)

3mmまで 11,000円
5mmまで 16,500円
5mm以上 22,000円

1か所ずつの料金です

いぼ自費料金(税込)

合計4mmまで
(2mmのもの
2か所でも可)
11,000円
6mmまで 16,500円
1cmまで 22,000円

当院にはいぼに対しては下記のデルマトロンもあるため、どちらの施術がよいかは診察で医師が判断します。

デルマトロン(アブソルート社)

デルマトロンとは中周波域の微弱電流を用いて皮膚表面を薄く削り、新しい皮膚の再生を促す治療法です。表皮のみがターゲットの治療で基底層より下層には影響しないため、色素沈着が生じにくい大きなメリットがあります。麻酔薬も不要で、ピリッとした電気が走るようなわずかな痛みを感じる程度です。
サージトロンは麻酔が必要になりますので、注射の麻酔をしなくてもよいのは大きなメリットです。
施術後は赤くなりますが翌日には赤みがひいてきて、10日前後で自然にかさぶたも取れてきます。
保険適応はありませんので、自費治療になります(1mm550円税込)。顔や首のイボ治療の場合は、液体窒素で治療をすると色素沈着のリスクが高く、デルマトロンを提案することがあります。
老人性や青年性の細かく多発する1~2mmほどのイボや首に1~2mm程度の小さなアクロコルドンといわれるイボに良い適応です。また1mmほどの小さな血管腫もデルマトロンを行うことがあります。
洗顔、メイク、入浴、運動など日常生活の制限もありません。

治療ができない方

妊娠中の方、心臓ペースメーカーを装着されている方

どんな方におすすめですか?
  • 老人性イボ(首、顔、わきなど)
  • アクロコルドン・スキンタッグ(軟性線維種)首、顔、わきなど
  • 青年性扁平疣贅(顔に沢山できる顔イボで30~50代ほどの女性に多いです)
  • 老人性血管腫(赤いほくろ、当院にはVビームがあるためそちらの方がより確実に治療できます)
  • 薄い色のシミ(レーザーのダウンタイムが難しい方など)
副作用はありますか?
色素沈着や瘢痕を生じる可能性がありますが、ピコレーザーより通常起こりづらいです。個数が多い場合は、まずはお試しで数か所のみと個数を少なくし経過を見てまとめてする方法もお勧めです。
色素沈着が起きないように日焼けはしないように紫外線対策をお勧めします。

料金(税込)

1mmで550円

  • アクロコルドン、扁平疣贅の数が多い場合、20か所で44,000円、30か所で66,000円。
  • デルマトロンは看護師も可能な施術ですので、通常看護師が施術を行います。

液体窒素スプレー

いぼの治療方法で液体窒素を用いる冷凍凝固法というものがあり、液体窒素を使うとイボが凍結され、低温で壊死させるという方法です。-196度の液体窒素を当てますので、水ぶくれ(水疱)ができるリスク、血豆(血疱)ができるリスクなどがあります。綿棒を押し当てるより、スプレーの方が通常効果が高いといわれています。当院には液体窒素がありますので、手足、体、顔、頭皮どこのイボでもご相談ください。大きさや場所によっては手術やデルマトロン、ラジオ波メスをお勧めすることもあります。

費用は保険診療で液体窒素の場合は1回約700円(3割負担)ほど週に1回のみ(カレンダー内の日~土曜で1回)保険適応があります。同じ週の施術、4日以内の施術はできませんので、1週間おきを目安にお越しください。

顕微鏡

カビ(真菌)検査や病理組織検査プレパラートなどを見るのに皮膚科では必須のアイテムです。それぞれの診察室に一つずつ完備しております。
顕微鏡検査費用は保険診療で1回約700円(3割負担)ほどです。

ダーモスコピー Dermoscopy(カシオ社)

拡大できる皮膚や皮膚のできものを診察するとき10倍に拡大できる皮膚科診療において必須のアイテムになります。ほくろやできものの良性悪性を判断するときのみならず、皮疹をよく見るときなど、どんな時でも診察に使います。
当院は2台完備しております。 ダーモスコピー費用は保険診療で1回約200円(3割負担)ほどです。 全身のほくろチェックの場合は自費診療になり、33,000円(税込)です。

施設基準

「夜間・早朝加算」について

当院では、夜間・早朝加算の届出を行う予定であり、 平日は午後6時以降、土曜日は午後12時以降に受付をされた方については、診察料に費用(患者様負担150円)を加算して請求させていただきます。